賃貸管理の電話は止まりません。日中は家賃・更新・解約の手続きと内見の調整、夜間と休日は水漏れ・鍵・エアコンの設備トラブル。管理戸数を増やすほど電話が増え、担当者が電話に張り付くほど本来の管理業務が止まる。AIコールセンターは、この入居者対応の一次受けをAIが担い、緊急対応が必要な電話だけを担当者や協力業者へつなぎます。
管理会社の入電は「入居者からの手続き・確認」と「設備トラブル」の2系統に大別できます。前者は日中に集中し、後者は時間を選びません。この2系統で性質が違うため、対応フローも分けて設計します。
| 用件 | 内容 | AIでの扱い |
|---|---|---|
| 設備トラブル | 水漏れ、鍵の紛失、エアコン・給湯器の故障、共用部の不具合 | 物件名・号室・症状を聞き取り、緊急度で振り分け。緊急は担当者・協力業者へ即時取次、それ以外は記録して翌営業日対応 |
| 解約の受付 | 退去予定日、立ち会い希望日の受付 | 受付・記録まで自動化。必要書類はSMSで案内 |
| 更新の問い合わせ | 更新料、書類の書き方、期限 | 定型回答で自動完結 |
| 家賃・支払い | 引き落とし日、振込先、明細の確認 | 定型回答で自動完結。滞納関連の交渉は人へ |
| 駐車場・バイク置き場 | 空き状況、契約手続き | 照会と受付を自動化 |
| 騒音・近隣クレーム | 生活音、ゴミ出し、迷惑行為 | AIで完結させない。状況を正確に聞き取り、記録して担当者へ |
| 仲介会社からの確認 | 空室確認、内見の鍵手配 | 空室状況の照会を自動化できると仲介対応の負荷が大きく減る |
賃貸管理でもっとも負荷が高いのは、夜間・休日の設備トラブルです。選択肢は3つしかありませんでした。
AIによる一次受けは、この三択の外にある解です。物件名・号室・お名前・症状を聞き取り、緊急度を判定して、緊急なら担当者や協力業者へ取次、そうでなければ記録して受付完了を伝える。録音と全文テキストが残るため、翌朝に「誰が・いつ・何を言ったか」を正確に把握した状態から対応を始められます。
緊急度の判定条件は自社で設計できます。たとえば「水が止まらない」「鍵が開かない・閉まらない」「ガスの臭い」は即時取次、「エアコンの効きが悪い」「網戸の建て付け」は翌営業日対応、のように管理規程に合わせた線引きをそのままフローにします。
当社サービスの導入事例に、エアコン工事・給湯器交換・電気工事の株式会社宝宮設備様があります。業務の性質は賃貸管理の設備対応と重なります。
詳細は宝宮設備様の導入事例をご覧ください。「設備に関する入電を、項目を押さえて聞き取り、現場に通知する」という構造は、管理会社の入居者対応とそのまま同型です。
住まいの管理業務でAIの電話対応がどこまで通用するかは、公表データで確認できます。社宅管理の東急社宅マネジメントは、社宅6.9万戸・全14回線・年間約10万着電という規模で、AIによる一次受付・自動振り分けを導入し、「一次受付の90%超の自動化」「月間800時間超の削減」を公表しています(IVRy公式導入事例、2026年5月)。
一次ソースで確認できた27事例の全体では、代表電話の一次受付の自動化率は50〜60%台に集まります。そのなかで社宅管理の90%超が突出しているのは、入電の用件パターンが定型化しているほど自動化率が上がるという関係のためです。賃貸管理の入電も「手続き・確認」と「設備トラブル」に定型化しており、構造は社宅管理と同じ側にあります。つまり賃貸管理は、AIの電話対応が業界横断で見ても効きやすい部類の業務です。
業界全体の実勢レンジ(自動完結34〜96%)は導入事例27選で、数値の出典つきで公開しています。
夜間・休日の一次受けの選択肢を費用の面から並べると、判断軸がはっきりします。
| 方式 | 費用の構造 | 難点 |
|---|---|---|
| 担当者の携帯に転送 | 金銭コストはゼロに見えるが、時間外対応の負荷が担当者に集中 | 疲弊・離職の原因になる。属人化する |
| 有人コールセンターに外注 | 一次受け1件200円前後の従量。入電に比例して増える | 管理戸数が増えるほど費用が積み上がる。聞き取り項目の細かい指定が難しい場合がある |
| AIによる一次受け | 月額基本料+通話などの従量。件数が増えても単価が上がりにくい | 初期のフロー設計と、緊急度の線引きの整備が必要 |
比較するときは、見積書の月額ではなく「1コールあたりの総額」に換算して並べてください。月間入電数と平均通話時間から、基本料・通話料・SMS送信料込みで1コール単価を出すと、外注の1件200円前後という基準と直接比べられます。換算の手順はAIコールセンターの費用相場で公開しています。参考として、日中の電話番を人で確保する場合のコストは、コールセンタースタッフの募集時平均時給1,484円(リクルート、2026年2月度・三大都市圏)×月160時間で、1人あたり月額約24万円が目安です。
賃貸の電話には、入居者対応のほかにもうひとつの系統があります。物件広告への反響、つまり「この部屋はまだ空いていますか」という入居希望者からの電話です。
この2系統は目的がまったく違います。入居者対応は「正確に聞き取り、適切に処理する」ことがゴールですが、反響対応は「一件も取りこぼさず、内見予約まで最短でつなげる」営業活動です。不動産の反響は初動スピードが商談化率を大きく左右するため、営業時間外の反響電話を留守番電話にしている状態は、そのまま機会損失になります。
当社では反響対応に特化した姉妹サービス不動産反響AIコールくんを提供しています。入居者対応(本ページのAIコールセンター)と反響対応を分けて設計することで、それぞれのゴールに最適化したフローを組めます。両方をまとめて検討したい場合は、そのままお問い合わせください。
自動化の効果は入電の内訳で決まります。直近1か月の入電を用件別に整理するところからご相談いただけます。設備トラブル一次受けの実際の応対音声も、デモでご確認ください。
「有人の電話一次受けは1件200円前後」はfondesk公開料金からの換算値です。宝宮設備様の数値は当社導入事例インタビュー(2026年7月27日公開)にもとづきます。当社(株式会社Rabona AI)はAIコールセンターの提供事業者です。