電力・ガス・設備向け開栓・閉栓受付引越し繁忙期対策

電力・ガス・設備向けAIコールセンター
引越し繁忙期の開栓・閉栓受付を、AIが自動化します

電力・ガスの受付窓口は、3〜4月の引越しシーズンに入電が集中します。使用開始・停止の申し込み、契約変更、料金の確認。内容の大半は聴取項目が決まった定型手続きなのに、年に一度のピークに合わせて人を増やすことはできません。AIコールセンターは、この定型手続きの受付をAIが担い、ガス漏れなどの緊急連絡や専門判断が必要な電話だけを担当者へつなぎます。

対象:電力・ガス小売事業者/LPガス販売店/設備工事・メンテナンス会社|用途:開栓・閉栓受付/契約変更/設備トラブルの一次受け
電力・ガス・設備でAIコールセンターが効く理由

3〜4月に入電が集中する、この業界特有の構造

電力・ガスの入電は「引越しに伴う手続き」「料金・契約の確認」「設備トラブル・緊急連絡」の3系統に大別できます。手続きは3〜4月に、設備トラブルは寒波・猛暑と夜間休日に山が立ちます。性質が違うため、対応フローも分けて設計します。

用件内容AIでの扱い
開栓・使用開始引越し先での利用開始の申し込み、立ち会い日の調整住所・契約者名・希望日を聞き取り受付。文字情報はSMS併用で確定
閉栓・使用停止退去に伴う停止、最終請求の案内受付・記録まで自動化。精算方法は定型回答で案内
契約変更・名義変更プラン変更、支払い方法の変更、名義の変更受付と必要書類の案内を自動化。判断が必要な相談は人へ
料金・請求の確認請求額、引き落とし日、検針内容定型回答で自動完結。滞納関連の交渉は人へ
安全点検・訪問調整法定点検やメンテナンスの日程調整候補日の受付・変更を自動化。SMSで確定内容を送付
設備トラブル給湯器・空調の不具合、共用設備の異常症状を聞き取り緊急度で振り分け。緊急は担当者へ即時取次
ガス漏れ・停電など安全にかかわる緊急連絡AIで完結させない。即時に緊急窓口・担当者へ取次

繁忙期対策として人を増やす方式は、限界に近づいています。採用難に加えて、3〜4月のためだけに教育した人員を通年では抱えられないためです。席数を増やさず同時対応数を増やせることが、ピークが構造的に決まっているこの業界でAIコールセンターが選ばれている理由です。

開栓・閉栓・契約変更は、聴取項目が決まった定型手続き

エネルギー業界は、AIによる電話受付の導入事例がもっとも蓄積している業界のひとつです。当サイトの導入事例27選で一次ソースを確認できたものから挙げます。

共通するのは、対象が聴取項目の決まった手続き受付だという点です。答えが決まっている電話をAIが受け、オペレーターは相談や苦情など判断が必要な電話に集中する。完全な無人化ではなく、この役割分担が実際に運用されている導入像です。

難所は住所と漢字氏名。東京ガスが辿り着いた解はSMS併用でした

ただし、開栓・閉栓の受付には明確な難所があります。住所と契約者名(漢字)の聴取です。

東京ガス(トゥモロー・ネットのCAT.AIを導入)の公表資料には、「契約者名(漢字)やマンションなどの建物名の正確な聴取が求められ」「数年にわたり検討を重ねていましたが、聴取内容やシステム連携の難易度が高く、これまで実現に至っていませんでした」とあります。日本語の音声認識でもっとも難しいのが住所と漢字氏名であり、そこを音声だけで取ろうとするかぎり実現しなかったということです。

解決策は、通話中にショートメッセージを開く導線の追加でした。会話はAIが進め、文字で確定すべき情報はSMSで受け取る二段構えです。この設計により、2024年3月の引越し繁忙期にAI対応完了率 最大96%(平均88%)を達成したと公表されています。

開栓・閉栓の受付を検討する場合、SMS送信機能は「あると便利な機能」ではなく前提条件です。住所・氏名を扱う手続きを音声だけで完結させる設計は、東京ガスが数年かけて実現できなかったという事実が示すとおり、現実的ではありません。当社サービスは通話中のSMS送信に対応しています。

設備トラブルは緊急度の振り分けで。当社事例では受電の約9割が完結

設備トラブルの一次受けについては、当社サービスの導入事例があります。エアコン工事・給湯器交換・電気工事の株式会社宝宮設備様です。

ポイントは緊急度の線引きを自社で設計できることです。たとえば「ガスの臭いがする」「ブレーカーが落ちて復旧しない」は即時取次、「エアコンの効きが悪い」は翌営業日対応、のように保安規程に合わせた線引きをそのままフローにします。安全にかかわる連絡をAIで完結させることはありません。詳細は宝宮設備様の導入事例をご覧ください。

導入の進め方(電力・ガス・設備の場合)

  1. 入電を3系統に分けて数える
    直近1年の入電を「引越しに伴う手続き」「料金・契約の確認」「設備トラブル」に分け、月別に集計します。繁忙期の山の高さが、自動化の効果をそのまま決めます。
  2. 定型手続きの受付から始める
    開栓・閉栓や日程調整など、聴取項目が決まった業務が入口です。既存の電話番号を活かした段階導入ができます。
  3. SMS併用の導線を設計する
    住所・漢字氏名など文字で確定すべき項目を洗い出し、通話中にSMSへ渡す導線を決めます。ここを省くと完了率が伸びません。
  4. 緊急時の線引きを決めて範囲を広げる
    即時取次する症状を保安規程から起こし、設備トラブルの一次受けへ広げます。繁忙期の前に平常月で試験運用しておくのが理想です。

よくある質問(電力・ガス・設備)

引越し繁忙期の入電増には、どう対応するのですか?
AIは席数の概念がなく、複数の電話を同時に受けられます。3〜4月に入電が平常月の数倍になっても、オペレーターの採用・教育なしでピークを受け止められます。料金も席数課金ではなく、月額基本料と対応量に応じた従量課金の構成です。費用の考え方は費用相場のページにまとめています。
住所や契約者名(漢字)の聞き取りはできますか?
音声だけで完結させる設計は推奨していません。東京ガスの公表資料でも、契約者名(漢字)や建物名の聴取が難所となり数年実現に至らず、通話中にショートメッセージを開く導線を追加したことで繁忙期にAI対応完了率 最大96%を達成したとされています。当社サービスも同様に、会話はAIが進め、文字で確定すべき情報は通話中のSMS送信で受け取る設計を推奨しています。
ガス漏れなど緊急の連絡はどうなりますか?
AIで完結させません。「ガスの臭いがする」のような安全にかかわる連絡は、あらかじめ設定した緊急窓口や担当者へその場で取次ぎます。即時取次する症状の線引きは、自社の保安規程に合わせて設計できます。それ以外の設備トラブルは、症状・住所・氏名を聞き取って記録し、緊急度に応じて振り分けます。
高齢の契約者が多いのですが、使えますか?
番号操作はありません。契約者は普段どおり話すだけです。プッシュ操作で分岐する従来型IVRと違い、「来週引っ越すのでガスを止めたい」のような自由な話し言葉をそのまま理解します。操作の説明が不要なため、高齢の契約者が多い窓口でも使えます。
導入までどのくらいかかりますか?繁忙期に間に合わせたいのですが。
対応範囲を絞れば数週間から運用を始められるケースが一般的です。当社事例の宝宮設備様では、導入から約1週間でほぼ想定どおりの応対精度に達しています。3〜4月の繁忙期に使うなら、平常月のうちに定型手続きの受付で試験運用を始め、応対フローを整えてからピークを迎える進め方を推奨しています。
繁忙期の入電、何割が定型手続きか数えるところから

自動化の効果は入電の内訳で決まります。昨年の3〜4月の入電を用件別に整理するところからご相談いただけます。開栓・閉栓受付を想定した実際の応対音声も、デモでご確認ください。

東京ガス(CAT.AI導入)の数値・引用はトゥモロー・ネットの公表資料(2024年7月)、東京電力エナジーパートナーはNTTコミュニケーションズ(現NTTドコモビジネス)の公表事例(2021年2月)、東北電力はNTTテクノクロスの公表事例(2021年11月)、北海道ガスはトゥモロー・ネットの公表情報にもとづきます。いずれも当サイトの導入事例27選で原文を確認したものです。宝宮設備様の数値は当社導入事例インタビュー(2026年7月27日公開)にもとづきます。当社(株式会社Rabona AI)はAIコールセンターの提供事業者です。

このページの監修者
鳥邉 翔(株式会社Rabona AI 代表取締役)

電話業務のAI自動化を手がける株式会社Rabona AIの代表取締役。AIによる電話の受電・架電サービス「AIコールセンター」「AIテレアポ Rabona AI」などの音声AIプロダクトの開発・提供を統括している。本サイトの記事は、公開されている一次ソース(各社公式サイト・公式プレスリリース・公的統計)にもとづき編集部が執筆し、音声AIの開発・運用実務の観点から監修している。